重要なお知らせ

Japan medical and welfare association

「革新なくして、伝統なし」
脈々と受け継がれ、時代とともに進化する
780 年の歴史ある博多織

戦後の博多織業界の苦難について

江戸時代までは藩営、藩が公式に博多織していいと、その許された株が 12 件だったといわれています。
博多織屋の数は博多に 150 件ほどだったと記録されています。その年に企業整備令と、その当時は大東亜戦争中です。
物資が止められて、ABCD 作戦です。石油も止めた、鉄も止めた、そんな中での博多織屋さんは企業整備令というので国から強制的に 119 件やめさせられて、残ったのが 31 件と記録に残っています。それで私の爺さんも戦争に行って、幸い命があったものだから帰ってきて、何か働かないといけないと、自分で看板を上げて、サヌイ織物という会社が戦後にできたわけです。そういうなかで残った博多織屋さん 31 件が何をしていたかですが、帯を織っているわけにはいかないです。
もう戦時中ですから、それで国の命令によって軍服を織っていた、パラシュートの降下ベルトを織っていたと聞いています。現物が残っていますからやっぱりそうなのです。
そういう苦しい時期を乗り越えて、今年で 780 年になります。

先人からの伝統を受け継いで
讃井勝彦さんが考える「伝統的工芸品」とは

今の現代に使える日用品、というのが伝統工芸品です。
その先輩が考え、革新してきた、そのアップデートの連続なのです。
伝統的工芸品産業振興に関する法律というのがあるんです。
日用品であらなければならない、これはどういうことかなっていうのをずっとそれを考えて調べてみたら、今、全国に 235 種類、国指定の伝統的工芸品というのがある。そのすべての伝統的工芸品といわれているものが日常品なのです。
当時の生活の中での必需品です。生活のスタイルが変わっていくにつれて必要でないものは無くなってしまいます。
産業というのが大事で、やっぱり、今の生活に寄りそって、共に生きていくというのが伝統的工芸品なのです。だからいかにも昔ながらの昔の技術、それは民芸品なのです。
ただ、時代が鎌倉時代と江戸時代、昭和の時代と今の令和の時代と全然スタイル違います。
そこにやっぱり、アップデートをしながらその当時の最新の考え方を重ねていきながら 物は変わってきています。

讃井勝彦さんの「革新失くして伝統なし」の考えとは何でしょうか

伝統ってそれこそ時代時代の最新の考え方を上から乗せて、その時代に求められるものを作ってきたから続いてるんです。だから伝統なのです。
そこは一貫して変わらなく、革新の連続なのです。だから「革新失くして伝統なし」と言い続けています。
今の言葉でいうとアップデートです。常に上から技術を重ねていく、今の生活に合うものを作っていく。私は、吉田松陰の「夢なき者に成功なし」という言葉を大切にしています。
それは志のことなのです。

今後の博多織業界について
博多織が日常の当たり前になることを目指して

人々の生活に寄り添うことだと思います。
現代人のライフスタイルとか目まぐるしく変わっています。これはやっぱりGoogleやApple等が世界中を引っ張っていると思いますけど、特に最近速いです。そうしないと人々の生活に寄り添っていけないです。
取り残されていきます。
そのうちスマホでこれほしいなと思って画面にピッとしたら、一時間もしないうちにドローンがブーンって持ってきたり、そんな時代が来ます。
そうしたらドローンで発送するシステムかなんかを自社が持っておかないと、だから商品だけじゃないのです。売り方も、出荷の仕方も、もちろんそれを処理するコンピュータの知識なんかも含めて伝統的工芸品なのです。
そうやって時代に寄り添っていくものを作らないと取り残されます。うちは織屋だからといって織の技術だけ一生懸命磨いていても、誰も注目しません。
いい作品ができました、品評会に出します。品評会に出しても賞をとるだけの技術はもちろん必要かもしれないけどその説明力も含めて学ばないといけないでしょうし、だから物だけ作っている時代は終わりましたね。
間違いないと思います。

讃井勝彦さんが呉服業界の時代の変化で感じること

呉服業界でいったらカジュアルさだと思います。入学式とか卒業式とかに親が着物を着ていく、昔は授業参観でもやっていました。
着物は、昭和のスタイルだったし、今で言ったら、着物を着る人が少なくなりました。
それがやっぱ変わったんです。そんな時代で、ああいう高いものがまず売れない。今呉服業界が力入れているのがやっぱりカジュアルというとこです。値段は安いですが、着やすい、買いやすいもので広げていこうっていうところで力を入れています。
花火大会なんかは、逆に浴衣着たいという、若い女の子なんかは多いです。そういう人たちには、イオンモール等で買えば 4~5 千円で買えますけど、伝統的工芸品を使うとなかなかそういうわけにはいかない、何万円かしますが、伝統的工芸品が買いやすいものに少しずつ代わってきたと感じています。

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